今でも日本国の最高法規として君臨している日本国憲法。

 

今では少しこの憲法をめぐって色々もめていますが、それにはこの憲法に書かれていたことが原因だったのです。

 

今回はそんな『日本国憲法』について簡単にわかりやすく解説していきます。

 

日本国憲法とは?

 

日本憲法とは1946年にこれまでの大日本帝国憲法の代わりに新しく公布された憲法であり、今の日本の憲法でもあります。

 

この憲法は平和主義や国民主権など世界でも稀な平和憲法としても知られています。

 

日本国憲法成立までの流れ

(ニューギニア島での戦い 出典:Wikipedia)

 

 

1941年から1945年まで続いた太平洋戦争

 

この戦争において日本は軍部が暴走したこともあって、アメリカ・イギリスどの絶望的な戦争に突入しました。

 

そして結果は日本の完敗。日本は戦後アメリカ主導のGHQによって間接占領されることになったのでした。

 

さてこうして日本を支配することになったGHQですが、当時の司令官であるマッカーサーは日本を2度と戦争を起こさない国にするために日本の全ての決まりごとのトップでもある憲法の新設に取り掛かります。

 

マッカーサーは当時日本に存在していた大日本帝国憲法が戦争を起こすきっかけとなったと判断しており、この憲法に変わる新しい憲法を作るのがGHQの最大の任務とも言ってもおかしくはありませんでした。

 

 

(ダグラス・マッカーサ 出典:Wikipedia

 

 

こうして日本は新しい憲法を作ることになったのですが、持ってこられたのは松本草案など大日本帝国憲法とほとんど同じようなものばかり。

 

 

これじゃらちがあかないと思ったマッカーサーは自身がいろんな民主主義の国の憲法を参考にして日本の憲法の草案を作成し、それを日本政府にこれをベースに憲法を作るように脅しをかけたのです。

 

こうした経緯があって大日本帝国憲法に変わる新しい憲法、日本国憲法は1946年11月3日に公布。翌年の5月3日に施行されたのでした。

 

これだけは押さえて欲しい!日本国憲法の内容

①日本国憲法三大原則

日本国憲法には国としてのいろいろな決まりごとが書かれているのですが、その中でも重要なのが、国民主権・平和主義・基本的人権の尊重という三大原則です。

 

大日本帝国憲法では国の主権は天皇であり、国民の権利は法律の範囲内とされていましたが、日本国憲法ではそのようなことはなく、全ての国民に主権があり国の意思決定は国民が持っているとされています。

 

今国会で活躍している人も元は国民。もし努力すれば国を動かすことだってできちゃうのです。

 

平和主義は簡単に言えば戦争をしないということ。後に紹介しますがこれを根拠として憲法には第9条に交戦権の放棄が明記されています。

 

最後に基本的人権の尊重ですが、これは国民全員に基本的人権が与えられこ国民には思想の自由など自身が思う思想や表現は保証されており、また差別を受けない権利もあるのです。

 

国はそれを阻害する法律の作成を禁止されているのです。

 

②第1章 天皇について(第1条から7条まで)

日本国憲法の最初の条文は天皇について。天皇といえば大日本帝国憲法では神聖であり日本の主権となっています。

 

しかし、日本国憲法では天皇は日本国民の象徴として明記されており、第3条には天皇が行う行事や仕事(国事行為)などは内閣の承認が無ければ行うことができないとされています。

 

ちなみに、天皇が行うとされる国事行為は・・・

 憲法改正の発議・法律の公布

 国会の召集

 衆議院の解散

 国会の総選挙の施行の公布

 大赦・恩赦の決定

 栄典の授与

など、国においてとても大切なことを天皇は行なっているのです、

 

③第9条 戦争の放棄

次に紹介するのは第9条。この憲法がこの日本国憲法の肝とも呼ばれるものであり、日本が平和憲法と呼ばれる要因にもなっています。

 

第9条では日本国民は戦争と武力の放棄をするとされており、また軍の保有は禁止されています。

 

しかし、日本には自衛隊が存在していますよね?

 

実はこれには訳があって日本国憲法が公布されるちょっと前に芦田均という人物が国の交戦権は認めないというものを追加させます。

 

 

(芦田均 出典:Wikipedia)

 

 

実はこれが自衛隊が存在する根拠の1つとなっており、この追加によって日本では「確かに戦争を行うための武力は放棄したけれど、もし日本が攻められた時の防衛の武力は放棄していません」と言い張ることができます。

 

これを自衛権と言うのですが、これによって日本は平和憲法なのに自衛隊が存在すると言うちょっとややこしい事態となってしまったのです。

 

▼過去には日米安全保障条約をめぐり、こんな暴動も起こりました。

 

④第11条から13条 自由・権利について

憲法第11条から13条まででは国民の自由と権利について明記されています。

 

上にも書いた通り日本国憲法は国民の基本的人権は認められているとされており、その部分がこの条文に記載されています。

 

しかし、今の時代憲法が作成されたことには存在していなかった新しい人権(日照権・プライバシーの権利・肖像権など)が重要視されるようになります。

 

その部分の自由はどこまでが保証されているのか?を解釈するのが最近の課題となっているのです。

 

⑤第25条 生存権

憲法25条には全ての国民が健康的で文化的な最低限の生活を営む権利があるということが書かれており、国はそれを達成させるために社会福祉や社会保障を推進しなければいけないとされています。

 

これはいわゆる国の社会福祉についての条文であり、これを基にして日本では国民年金や生活保護など、全ての国民が安定した生活が送れるようにする仕組みを作って、日本の安定を図っているのです。

 

しかし、今のご時世この生存権を使い悪用する人が少なからずいると言うのが現状であり、日本はそのバランスをきっちりと保つようにこのような悪用を法律で規制しなければいけないのです。

 

⑥第96条 憲法改正

日本国憲法第96条ではこの憲法の改正について書かれています。

 

人々の意識というものは時代によって変わっていくもの。それに合わせて外国の憲法では憲法が改正されることがしばしばあります。

 

日本国憲法でもそれは例外ではなく、この条文には衆議院と参議院の3分の2の賛成と国民投票において過半数の承認があれば憲法改正が出来るとされています。

 

しかし、日本では未だに憲法が改正されたことはなく、さらにいえば国民投票に漕ぎ着けた事もないのです。

 

⑦第98条 最高法規

日本国憲法第98条では憲法は国の最高法規だと書かれています。

 

最高法規というのは簡単にいうとすべての法律のトップ。つまり法律よりも上の立場にあるのです。

 

さらに憲法というのは無茶苦茶な法律を規制するために作られたものなので、ここでは憲法に書いていることに違反する法律があればそれは無効にすることができるとされているのです。

 

そしてこの最高法規の条文を根拠としてあるのが違憲立法審査権と呼ばれるもの。

 

この権利は裁判所が持っており、全ての法律がこの憲法に違反していないかをきっちりとチェックしているのです。

 

 日本国憲法についてもっと知りたという方は、この機会にぜひこちらの「衆議院のホームページ」をご覧ください

 

まとめ

✔ 日本国憲法は1946年に公布された大日本帝国憲法に変わる新しい日本の憲法のこと。

✔ 日本国憲法は戦後日本を支配したマッカーサーの草案を元に作られたものであり、平和憲法としてのイメージが強いものになっている。

✔ 日本国憲法の三大原則は国民主権・平和主義・基本的人権の尊重。

✔ 日本国憲法は公布されてから一度も改正されておらず、今の時代ではあまりそぐわない内容も含まれていることもある。